要点
- プロジェクト完了: パリ、アンヴァリッド地区にある224平方メートルのオスマン様式アパルトマンの全面改修。
- 手掛けた人物: 2005年創業のインテリアデザイン事務所を率いるステファニー・クタスによる設計。
- 素材と協業: 大理石、ブロンズ、真鍮、特注の木材を使用し、バカラおよびタイピンとの協業によるオリジナルピースを制作。
パリ、エスプラナード・デ・ザンヴァリッドを望む改修
パリ7区に位置する224平方メートルの歴史的アパルトマンは、エスプラナード・デ・ザンヴァリッドとジュール・アルドゥアン=マンサール設計による建物のファサードを望む立地にある。この物件はデザイナーステファニー・クタスの手により全面改修が施された。物件はクタス自身が所有しており、成人後およそ十回の転居を経て、自らの住まいとなった。

建築的要素
今回の改修では、開口部周りに非対称のアーチが導入され、ヴェルサイユ張りの寄木床には溶岩石のインサートが組み込まれた。可動式の壁と引き戸により、空間の再構成が可能となっている。書斎はホームシアタールームやゲストルームへと、可動要素の移動のみで姿を変える。

自然光の設計
アパルトマンの大きな窓は、単なる採光源としてではなく、プロジェクトの構造的要素として活用されている。自然光は室内を通り抜け、質感や表面、そして各部屋に配された美術作品を際立たせる。
職人との協業
2005年設立のステファニー・クタス・スタジオは、鍛冶職人、画家、装飾家、大理石職人らを起用し、特注の要素を制作した。書斎に設けられた森の風景を描いたレリーフ、彫刻的な書棚、リビングのドア枠に施された折れ線模様の加工などがその成果である。

コレクション作品
室内には彫刻家タダシ・カワマタの作品が展示され、ダイニングにはアフリカの仮面、暖炉の上にはファブリス・イベールの絵画、そしてミシェル・リコによるブロンズ彫刻が配されている。さらにアンコール遺跡から出土した石も設置されている。

特注家具
特注で制作された家具には、黒い大理石の天板とブロンズ製フレームを持つダイニングテーブル「ミカド」、バカラと共同開発したシャンデリア「パリ」、タイピンとの協業によるラグ「ヴェルサイユ」が含まれる。主寝室にはアール・デコ調の柄をあしらったヌバック張りの壁面がある。バスルームとドレッシングルームはブロンズの筋模様が入った大理石で仕上げられ、バニティアイランドはガラス、黒いクロコダイル、ブロンズ、クロムの金属を組み合わせたデザインとなっている。

位置情報
この建物はパリのアンヴァリッド地区、座標48.8566, 2.3522に位置している。
