要点

  • 技術面での転換点: BMW iX3は、電気自動車専用アーキテクチャであるNeue Klasseプラットフォームを採用した初の量産モデルであり、800ボルトシステムを備える。
  • 最高クラスの性能: 50 xDriveグレードは469馬力を発揮し、WLTP基準で805kmの航続距離を実現。急速充電時のピーク出力は400kWに達する。
  • 電子制御の中枢: 「Heart of Joy」システムが加速・制動・操舵を一括制御し、従来システムの10倍の演算能力を持つ。

BMWは新型iX3を発表した。同モデルは、バイエルンの自動車メーカーが1960年代以来最も大きな転換と位置づける完全電気専用アーキテクチャNeue Klasseプラットフォームを搭載した初の量産車である。車両には800ボルトシステムが導入されており、プレミアムセグメントにおける超高速充電の標準となることが見込まれている。

デザインと空力性能

フロントフェイスは従来の柔らかな造形を排し、1962年発表のBMW 1500——歴史的なNeue Klasseの第一号車——を直接想起させる縦型かつスリムなデュアルキドニーグリルを採用した。LEDライトシグネチャーとイルミネーテッドグリルは、運転者の接近を検知してアニメーション演出とともに点灯する。空力設計により、抵抗係数は0.24Cdまで低減され、ドアハンドルは車体に沿って収まる自動収納式が採用された。車両寸法は全長4,782mm、全幅1,895mm、全高1,635mm、ホイールベース2,897mmとなっている。



BMW iX3 新型EVは800V対応の新世代Neue Klas... - Foto 1

Neue Klasseプラットフォーム

システムの中核をなすのが「Heart of Joy」と呼ばれる中央制御ユニットで、加速・制動・操舵・回生エネルギーの管理を単一プロセッサーに統合している。演算能力は従来モデルの10倍に達し、1秒間に最大1,000回の演算を実行する。このシステムは、日常的な制動の最大98%を従来型ブレーキを介さずに回生エネルギーによって処理できるよう設計されている。

iX3には第6世代BMW eDriveシステムが搭載され、EVE Energy製の円筒形リチウムイオンセルを採用。エネルギー密度は20%向上し、充電速度は30%改善されている。バッテリーはセル・トゥ・パック技術により車体構造に一体化されており、ねじり剛性の向上と全体重量の軽減に寄与している。四輪駆動仕様のフロントモーターは、レアアースを使用しない非同期型ユニットである。



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パワートレインと航続距離

ラインナップは2グレード構成となる。後輪駆動のBMW iX3 40320馬力500Nmを発揮し、0-100km/h加速は5.9秒、最高速度は200km/h。82.6kWhバッテリーにより、WLTP航続距離は最大637kmに達する。

四輪駆動のBMW iX3 50 xDriveはデュアルモーター構成で469馬力645Nmを発揮し、0-100km/h加速は4.9秒、最高速度は210km/h。108.7kWhバッテリーにより、WLTP航続距離は最大805kmに達する。

充電性能については、50 xDriveがピーク出力400kWに対応する一方、40は300kWにとどまる。いずれのグレードも10分の充電で最大300kmの航続距離を回復可能で、10%から80%までの充電サイクルには21分を要する。両グレードとも双方向V2G充電に対応しており、車両を蓄電設備として活用することができる。

インテリアとオペレーティングシステム

車内ではBMW Panoramic Visionが中心的存在となる。これはAピラー間のフロントガラス全幅にわたって投影される表示システムで、速度情報やナビゲーションを運転者の視界内に映し出す。これに加え17.9インチセンターディスプレイと新開発のOperating System Xを搭載し、Amazonの音声アシスタントAlexaをネイティブ統合している。



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新型iX3の欧州市場投入は2026年夏を予定している。